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     日知り    V屋根3


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・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ●○◎□◇■◆△▽▲▼☆★

5.「枯渇、紛争、そして汚染・・・」

地球を循環している水の97%は海水で、極地の氷が2%、使える淡水は1%に過ぎない。一方、世界の水の使用
量は70年間で6倍になった。人口が増えても降水量は増えない。人口が増えると穀物が必要となるが、穀物1トンを生
産するのに必要な水は1000トンである。

毎年9千万人の人が増える(中略)。そのための水270億トンが新たに必要になる。つまり世界は2年ごとに黄河の水
が増産されないと、必ず穀物不足になる。しかも世界の水資源はアマゾン流域、カナダ、アラスカ等、人口が少ない地
域に片寄っている。

水の使い道は、だいたい生活用、工業用、農業用に分かれる。細かく言うと発電、養魚、消雪などの用途もある。工業
は水1トンを使って1万4千ドルのお金を生み出すのに、農業はその70分の1の200ドルしか生み出さない。

世界中で工業化が進むと、水が工業の領域に吸い取られていく(中略)。地下水の使いすぎが世界中で起こっている。
また国際河川はすべて水問題から紛争となる可能性がある(中略)。川で水遊びをする子供の声が日本中で聞こえなく
なったのは、農薬のせいである。

世界で11億の人が清潔な水を得られないでいる(国連人口基金02年11月発表)。水不足の起こり易い地域で人口が
増加している。2025年には世界の半分近い人口(40億人)が水不足の起こり易い地域に住むだろうと言う予測もあ
る。日本は穀物、木材を輸入している(その大部分は水である)。

・・・(以上はサンケイ03/3/8、加藤尚武氏の論説から一部を抜粋・要約・引用したもの)

大自然は長い時間をかけて微妙なバランスの上に、総合的な力で作り上げられた存在です。

ですが広大な森林や耕作可能な土地があった大陸の住人たちは、トータルとしての調和を認識出来ずに、その大自然
を言わば敵視して「防災」とか「開発」と言う名の改造を加え、或いは幾多の文明を築きながら戦いを繰り返して滅ぼし
合い、スクラップ・アンド・ビルドの論理でこの地球を何度も痛めつけたばかりか各地で砂漠化を広げて来たのです。

そうした大陸の水は確かに「汚い」。だから西洋人の観念では、疾病予防・防疫対策としての第一要件が水の衛生観
念であり、其れは即ち「消毒」と決まっていた。しかし大陸と日本とは事情が大きく違っていた。当時の日本の水は世界
一清潔であった。

にも関わらず戦後、GHQが日本人に頭からDDTを浴びせたように、水道にはカルキをぶち込むようにした。そんな無茶
な話を今も無反省で踏襲していながら疾病は増加の一途なのであるから、水道や医療関係者の怠慢の責任は計り知
れない。

其の一方で、20世紀中、地球の人口が二倍になる間に人間の水の消費量は六倍に増えた、と言われる。その結果と
して1%の淡水を奪い合い、其れを農薬や雑排水で汚染して湖沼を死なせ、河川や地下水を汚染した今、「世界水フォ
ーラム」などが有って、「水資源の保護」を声高に呼びかけた。

確かに途上国の多くが慢性的な水不足で苦しんでいますし、既に前述の黄河の水は増えるどころか減り続けて絶流化
し、枯渇寸前に有ります。其処で南部から北部へ水を引こうと言う壮大な「南水北調」のプロジェクトを推進している。
そうした中、私たちの周りには各国からの農産物や野菜、そしてミネラルウォーターなどの輸入が急増しています。

此れは実に12億人分の水を「食い尽くしている」計算になると言う。また米国の穀倉地帯は井戸水が頼りの農業が多
いと言われる。世界各地で地下水の水位が低下し、枯渇する心配もあります。防衛ばかりか農産物の大半を他国に依
存して来た日本は結果として、彼らの貴重な水資源まで奪っていた事になります。

その事が諸外国にとっては水不足の危機を高める訳ですから、こうした形で日本が豊かな生活を続けている事を忘れ
てはならないでしょう。

従って先の「水フォーラム」では、「20世紀は石油の時代でした。だが21世紀は水の争奪時代になる」と宣伝しまし
た。確かに20世紀は石油の時代であり、アメリカが車社会を支配しました。

そして21世紀は石油よりも絶対消費量の多い水を確保する事が諸政策の先決であり、水不足の前にはマイホームも
どんな計画でも実現不能となり、この前提を抜きにしては何事も始まらない時代になると訴えた。

政治や行政は必要な場合は「必要な方策」を採らなければならない。しかし土木水道行政と関連業者は、従来から危
機感を煽って予算を獲得し、利権構造を強めるだけでした。国策とか政治・行政は、国民に不安を与えるのではなくて
不安を解消する義務がある筈です。

所がこの辺りは何時も、「狼が来る!」と叫ぶだけの少年であり、ダムに巨費を投じても安心できる処置をするのには
無能でした。危機感を煽った「日本の水フォーラム」の実態も、下記省庁と地方自治体、及び其れを取り巻く下部機
関と多数の業界団体などがガッチリ・スクラムを組んでいた。

・・・・・・国土交通省、経済産業省、環境省、厚生労働省など。
利権関係者の業界(私利私欲的でセクト的業界エゴを守るため排他的な組織)の為に税金を投じて行った一大キャン
ペーンであって、世界的な視野で進めている京都議定書などの目的とは乖離した業界イベントではなかったか。



▼国の緊急対策を望むが・・・・

厚生労働省は国民に「安全な水」を供給する役割りがあり、義務がある。所が浄水場への農薬の混入も依然として
減らず、また、水道管から鉛害が出ているにも拘わらず水道局では遅々として進まず、鉛害をなくせなかった。

よって飲み水の安全を守るには、従来からの鉛管の使用地域を減らす努力と、また別の方策として其の地域には優先
的に、新築にはV屋根仕様を義務付けする事が緊急課題として必要であろう。

旧来の上下水道システムは問題ばかり増えて行くだけで最早限界に達しているからです。だがもし国が、「国民がより
安全性を選ぶならミネラルウォーターを買って飲めばよい」、と言う態度でいるならば、政治的には怠慢であり、行政と
しては背任行為です。

こうした事態と弊害の除去と共に、水道事業の限界を認めて根本的な対策に軌道修正すべきであり、其れは先ず飲み
水のリサイクルを改め、「水は天から貰い水」方式を原則とすべき時期になったと認識すべきです。其の方がより安全・
安心であり、ダムや水道事業などの公共工事に無駄に巨費を投じる必要も減って一挙両得になるからです。


▼官の怠慢

しかし実際の所、お役所と言う所は、昔から国民のために必要な事は放置して、国民にとって不必要な事に熱心に
税金を注いで来た所だ。お役所には公僕が沢山いて国民の為に色々働いてくれていると国民は期待して来たが現実
は違っていた。

彼らは問題の打開を図る為の義務・責任感を持って意欲・能力を傾けて職務を果たしていたのではなく、今よりも、もっ
と巨額の予算を獲得する目的で人員を増やし続け、大きな組織にしたものの、其の業務の適格性も責任感もなく、た
だ転勤・転属で次のポストに渡り歩く腰掛け役人だけを増やしたのだ。

公務員に公僕の意識はなく、殆どが横柄で傲慢な私僕となっているが、そんな輩が無数にいても、私益でしか動かない
なら無意味です。しかも直ぐ転属・転勤しては其の職務に愛着も生まれず従って職場よりも国民を大事にする事がない
のみならず、無見識・無関心・無能力・無責任になって当然です。

ですから事態は何も前進せず先送りにして来ました。官や業界は目的とする大義名分の建前とは裏腹に、利権強化を
図ると言う本音で動く組織になっていた。法律を適当に裁量して問題の本質を歪めるだけですから幾ら組織を弄り、表
紙を替えても巨大にしても中身が腐っている以上、何も解決しない所となっていた。

残念ながら逆作用で事態を遅らせる自己保身の組織を増大させたのです。それでも彼らは「省エネ」や「環境」をスロー
ガンに掲げて更なる増税を画策する。日本の「世界水フォーラム」に似た金看板を掲げて太鼓を叩いたり、或いは危機
を煽ってビジネスにする利権屋のような方向に顔を向けだした。

とすればお役所がする事として適当ではない。お役所は危機を派手に煽る所ではなくて、国民の声を聞いて其れに従う
所であり、危機としない対策をもっと地道に行うべきだ。例えば偽善的な運動に先の「世界水フォーラム」の外にもISO
(国際標準化機構)がある。

此れは元々スイスに置かれた非政府組織だったが、今では官主導の利権屋集団化と偽善的企業の偽札になりつつあ
るのではないか。更に彼らは今後、環境税とか「グリーン券」の売買を狙っている。官が民間の模範となるのではなく
て、今は官の怠慢を民間が見習うため、民間も何ら成果を出さなくなった。

例外的にエンジンやモーターの省エネと断熱改良は見られたが、其れ以外は僅かに過ぎない。寧ろ石油ショック以来、
日本では「省エネ」に名を借りた偽装「エコ商品」が出回ったし、今も同様に、「自然食品」とか「環境」に名を借りた商品
が氾濫しているが、名前はあっても実質的に偽物ではないか。

この様に、今有るのは「環境ファッショ」に悪乗りした政治的ビジネスである。京都議定書について、「科学的根拠が
ない」として米露がそっぽを向いたのもこの辺りを見透かされての事だろう。

事実、環境省と経済産業省は議定書で2010年の温室効果ガスの排出量を90年比で6%減を約束したが、このほど
其れは逆に4〜5%増加する見通しであると修正した(2004/5/31毎日)。此の5/31の記事に続いて6/4の毎日新聞
は「温暖化対策」について社説で、「今ごろ出来ないとは何だ」と政府と産業界との熱意のなさを批判した。

また2004/5/20の毎日新聞のフロンなど、温室効果ガスについての記事では、「住友商事がインドで排出権事
業、世界最大級に」と報道した。ビジネスだけが先行している訳だ。

何れにせよ官は、予算を使っても問題解決せず、産業界もまた餌に飛びつくだけだった。とすれば環境はどうなる?国
民はどうなる?また04/8/3に環境省は05年度から具体的に「排出量取引市場」創設の方針を決めた。平成の「士
族の商法」は、何でも利権で解決しようとする事なのか。

官公庁と関連諸機関の行う助成金紛いの官製ビジネスも多い。地域や中小企業、新製品や金融に関して、「〇〇支
援」と言う美名の助成策が無数にあるが、実際どれだけ役に立っているのか疑問である。補助金を出すと言いながら、
其の申請はヤタラにハードルが高く、しかも何かの商品を買わせるためのひも付き助成策も目立つ。

此れでは税金を一部の特定の所に注ぎ込む口実としか思えない。実際、そう述べた後の04/12/27、三井物産が
60億円の補助金を使って売ったDPF(ジーゼル黒鉛除去装置)が環境データを捏造した詐欺商法だった事が発覚し
た。

こうした環境ビジネスによって国民の税金が不正により無駄に浪費され、そしてトラック業界は偽物を買ってぶら下げて
今日も走っているのです。つまりお役人たちは、税金を費やす機関として、また彼らの天下り先となったり、身内を肥や
すだけの機関として、其の存続を図るための助成策に悪乗りしていたのだ。

ですからこの点に関して行政と企業は、公営でもなく社会性もなかった。環境問題解決の能力も努力もせず、ただ一般
の環境意識に便乗して覇権を競い、縄張りを広げ、手続きを増やしてビジネスに利用しようと言う魂胆の、要するにどう
しようもないタカリの村社会になっていた。

其れに対してV屋根は、大袈裟に言えば、「人類の未来の生き方に必要なもの」との信念をもって筆者個人が私費で
訴えているものです。とすれば、何れが国策として公器に相応しい主張であり、存在であるかも明白であろう。

しかし此れまで産官学利権組織に対して、そんなに腐りきった処とは露知らず、筆者は、「水飢饉でお困りならV屋根
どうぞ」と彼らに提案して来たのですから滑稽でした。無論、「V屋根」のプランの提示は、全て握り潰されていたので
す。

2004/5/17、近畿1700万人の生活を支える琵琶湖・淀川水系の水利用計画について滋賀県は、過去の大渇
水から独自に「水量不足」を算出し、計画中の5ダムの建設を有効活用すると言う。

だが此れも更に国民の税金を使って川上の水利権をより強化する狙いであろう。お役所は知恵がないのに無闇に規
制したり支配を強める算段をする。国土交通省のみならず、環境省も経済産業省も厚生省も、何れも危機感を煽って
予算を増やすためなら其処に飛びつく。しかし巨費を浪費したものの問題を解決しなかった。

では、こうしたお役人の怠慢に代わって、国民の生活や危機を科学技術が救ってくれるだろうか。科学の発達した今は
「海水淡水化」が可能であり、逆浸透膜と言う濾過膜で水を作れるが、此れは大きな装置になり、コスト高だから個人
の家では不向きであるし、第一、海岸でなければその海水も手に入らない。

こうした制約がある以上、科学技術をもってしても水の消費は将来も減らず、しかもV屋根がないとすれば、日本はどう
すれば良いのだろう。水利を独占して水支配を強める公営水道から今後も人々は管理され、或いは水ビジネスの大企
業から毎日買って暮らすのか。

もしくは各家庭が自ら出す糞尿・雑排水を浄化する装置を取り付けて飲むしかないのでしょうか。


▼エコロジーの原点

古今を通じて水は資源である。よって古の天子の祭り事の第一は「雨乞い」であり、次に治山治水が諸侯の義務でし
た。所で筆者は30年前に職場内で、「これからは水を買う時代になる」と言ったらしい。

筆者は其れを忘失していたのだが、ミネラル・ウォーターを買って飲む暮らしが当たり前となった昨今となるに及び、当
時、其れを聞いていたその社長が思い出して感心してくれた。筆者が言うまでもなく、古来、「文明は水が切れた事から
滅びた」。

譬え広大な土地があっても水がなくなった地域には人が住めず、従って昔から原則として無価値と見なされて来た。今
の中国大陸には広大な土地があるが、今急速に砂漠化している事に目を向ければ其れが分かるだろう。そうした意味
で、水は今も一つの政略資源であって、要するに古今東西、水辺には縄張りと利権が絡んで来ました。

例えば環境問題では日本が世界一高コストになっています。此れは環境問題に意識が高いからではなくて利権体質
らであり、焼却炉の設備にも無暗に巨費をかけて来たのは環境利権でした。水利については明治26年来の水利権と
水道事業関連の既得権が支配し、実際どうにもならない。でもV屋根を付ければ話は一転する。

公共を装った利権屋が幅を利かした時代とは違って、此れからは「天」が味方になってくれるからです。

霞ヶ浦で2003年11月に養殖コイの大量死が発生して大きなニュースとなった。間もなく「原因は鯉ヘルペス」と判
明したが、問題は「次の解決策が見つからない」と言う深刻さなので敢えて提言すれば、霞ヶ浦での養殖はストップする
事である。

霞ヶ浦は桜川から流れ込む僅かな水流しかない湖ですが、其れとは別に周辺都市から大量の汚水が下水として流れ
込むドブのような湖なので構造的に汚染だけが進む所です。其れを湖底から綺麗にするには津波か巨大台風でも来な
い限り無理である。

と言っても津波に期待する訳にも行きませんし、04年には大きな台風も此処には来なかった。しかも近年の温暖化が
汚染を進めていた。従って湖水が腐っていた事だろう。とすれば、自然の水域で暮らす鯉にとって、霞ヶ浦は過酷な環
境であり、その上、毎日人工餌料をバラ撒かれる。

鯉は雑食性であるのに毎日ドッグフードのような人工餌料をバラ撒かれては水質も体質もおかしくなって当然です。
こうして富栄養化で汚染に拍車が掛かったとしか思えない。従って集団的に病気感染する下地が出来ていた。とすれ
ば、このウィルスを仮に退治出来たとしても、次はまた別の病因で大量死する危険性が大きい。

従って養殖は当分禁止して、専ら水質浄化を推進すべきであろう。でなければ鯉だけではなく、この湖から取水して上
水道水として飲用している周辺地区の住民の大多数が「知らぬが仏」でいる間におかしくなる。霞ヶ浦だけではない。日
本の湖水の水質は何処も同様にかなり問題がある。

其の点、自分の所有地にもし竹の子が生えて来た場合は自分のものです。雨だって同様に、空から勝手に落ちて来
たものは勝手に処分出来ます。しかし折角、我が家に降ってくれた雨水、つまり「綺麗な天然水」を素早く排除してしまう
今のシステムにコストを掛けて暮らすのは実に勿体無い事です。

綺麗な水を惜しげもなく道路(排水溝)に流し込む傍ら、リサイクルした錆びとカルキ臭い水道水を遠くから引き込んで、
其れに高い料金を払うと言うような今の西洋式の水道方式と、其れに排水システムを敷設した建築様式は少しも合理
的ではないのです。そうした暮らしは文化的ではないし、国土にとっても誠に不利益でしか有りません。

今の水道は最早、衛生的な水は少なく、「水と安全はただ」ではなくなったのですから、「何が循環型社会であり、何が
エコロジーか」、と言う場合は、この点を見過ごさない方が良いでしょう。

次世代に対して今の私たちはインフラを整備向上させつつ有りますが、固定観念で借金と箱物を残しても意味は無く、
邪魔な遺物になる可能性もある。阪神大震災や2003年8月に起こった米加の大停電に見られたように、大都市のイ
ンフラは常に不安があります。

其れは「一極集中化」による問題であり、同様な失敗を避けるには分散化と多極化が必要であり、特に水資源の確保
についてはV屋根建築と言う高い付加価値をどのような建物にも兼備するなど、各地で雨水を回収するシステムや方
式を義務付ける事であり、其れを循環型社会やエコロジーの基本要件として残し、或いは未来に引き継ぐべきです。

更にこうしたノウハウを日本が開発する事によって、地球環境の中の循環型社会で自然と調和するような経済を日本
から推進する立場になりたいものです。

建築モデル・・・・日本の古代建築は世界一の優れた技術と職人気質(責任性)から今見るような世界に誇れる立派
な寺院や城郭建築と言う模範を残してくれていた。所が政府や業界は、優れた日本建築に学ばずに大陸のしかも西洋
建築の模倣しかしなかった。

更に戦後の建築業界は巨大化しながら阪神大震災でもその責任を取らず、辛うじて保険会社が尻拭いした。其の上、
構造計算を小手先で弄った程度の建築基準法の改正で責任の所在を誤魔化している。少なくとも関係者は災害時に
建築物が災いして人災とならないような危機管理上の工夫をしてこそ設計施工の責任者であろう。

こう書いた後の05年に、姉歯設計事務所の耐震偽装問題が出た。此れによって腐った公務員による無責任な行政と
やくざ者の建築業界の実態が日本中に知れ渡った。其れを暴露した姉歯はその意味で功労者である。何れにせよ政
府と業界は起死回生願いたい。

其の点で大阪長堀橋と名古屋・栄町の建造物「オアシス21」は屋根に川が流れる構造としているし、また大阪府下に
出来た狭山池博物館も屋根に池を造っている。或いは05/4月に出来た首相公邸の前庭には人工池が造られてい
るが、其の池の底は花崗岩製で緊急時には水を抜いてヘリポートに早変わりする。

何れも100年先にはもう使えない消耗品であろうし、後の世代から見ても下らない洋式建築物ではあるが逡巡する事
なく今の関係者は先ず是非参考にすべきだろう。


危機管理の基本

洪水水飢饉・・・・最近は都市洪水が頻発しています。其処で例えば琵琶湖で豪雨があった場合は其の下流域を守る
ために、瀬田川の洗堰を全閉する事になっている。下流域の淀川では枚方市の基準水位が3mを越えた時には全閉
指示があり、此れまで5回全閉された。

所が此れをすれば琵琶湖側で浸水被害となるので滋賀県としては国に撤廃要求をし始めた。こうしてどちらも譲れない
ニッチモサッチモ行かない所に来ている。従って都市洪水の防止には、在来システムよりも、今後建築するビルや一般
家屋にはV屋根構造を義務付ける事が一番確実な有効策となるでしょう。

次に水飢饉対策として、もし、人が天と契約する事が出来たなら水の恵みは安心です。でも現実には天と契約出来る
人がいない以上、天が人々の必要量を機械的に降水保障してくれる筈がない。よって、上水道は絶えず断水や給水制
限される心配があります。

特に大都市では水道水の需要増加に対して、新たなダムを造るのが無理な状況ですから常に給水能力が追いつか
ず、逼迫しています。其の上、大都市ではテロや地震で停電しても水道が使えなくなる。飲み水だけならペットボトルで
足りるでしょうが問題は水洗トイレが駄目になる事です。

もし電気が切れても蝋燭一本あれば何とか急場を凌げますが、水はそう簡単には行きません。水は毎日欠かせませ
んが、其れが一端断たれた場合は酒やガソリンで代替するのは無理と言うものです。ですが最近は都市部の水不足
が年中何処かで頻発するようになっています。

水道が出なければ高層ビルでは生活出来なくなりますし、また仮に断水時に火災となれば、「万事窮す」の事態となり
ます。火災予防の見地からも、V屋根が危機管理の基本と云えるでしょう。結果論になりますが、阪神大震災の場合
も、もし各戸にV屋根があれば、類焼被害があれほど広がる事はなかったでしょう。

この時の問題は、水道管が市内全域に張り巡らせてあったのに、水道局の都合で給水バルブを閉じてしまったために
消防車が現地に急行しても放水する水が出なかった。つまり人災でした。あのシーンをテレビで見た国民の多くが以
後、消防を信用しなくなった。江戸の火消しは水を使わず火を消した。其れがプロと言うものだろう。

土を被せても火は消えるのに、「水道水が無いから消せない」と言うのは無能であり、そんな連中が「プロの火消し」とし
て高い給料を取っていたのかと国民は失望したのです。この時の事を教訓にして04/12月に神戸市は保水池を造っ
た。

もし水道管が破裂・断水しても取り合えず100トン(V屋根ならもっと効果的だが)の消火用水を確保した点は立派で
す。何れにせよ為政者の務めは、こうした天災・人災を少なくするための基本として、インフラの一本化(一極管理)で
はなくて、如何なる事態にも対応出来るように多様な工夫をする事だろう。

徒に巨大な公共工事を続けるのではなく、井戸や共同水槽を増設するなど、インフラの分散化とか多極化に工夫する
事が大切かと思います。其の点、昔の寺院や旧家の家屋では屋根に水を溜めて、其の印しとして「水」の字を軒先に
描いて来ました。

其れに対して、今は上水道を縦割り一本化して水道局のセクト主義に独占させているのですから、此れは危機管理に
反するのみならず、背信行為による利権主義の温床にしているとしか言えません。因みに東南海・南海地震について
近畿整備局が其の被害の予測をした所、「6府県で水8万トン不足」と試算している(2003/12/4、サンケイ記事)。

また此れからのテロは、多様化するが共通点は爆弾よりも都市水道など、インフラを狙うだろう。其のほうが侵入が簡
単であり、効果も大きいからである。でも行政が此れまでの旧弊を一変させる事は有り得ないので、各人は各戸で自衛
する道を模索するしかないのです。




6. V屋根プランの公開

1.V屋根プランの「賛同会員募集」

◆登録・・・・・・個人・法人不問。V屋根・建物一件登録につき一定の金額(只今未定)で「V屋根モデル建築」が出来る
よう、会員登録を検討中です。

◆割安・・・・・・現在は、この「V屋根」プランが様式特許として申請中のため割安で可能ですが、もし第三者がこのV屋
の特許を先に取得した場合は、上記の条件では造れません。そして何れかが特許取得の後は通常、使用料が大幅
アップとなります。

◆そして特許権者の委託を受けたモデルプランナーやアドバイザーからの紹介で、工事業者が個別にV屋根の建物を
設計施工する場合も、その種の特注コストは通常、割高となります。

◆何れにせよ、今から登録されるほうが有利です。詳しくは「鬼の会」へ

・・・・・・と言う事でしたが、掲示板にて下記の通り06/9/9に公開を決定しましたので、ご自由にやって下さい。







2. V屋根プランの公開

「V屋根の公開」 投稿者:お兄様 投稿日: 06/9月 9日(土)20時40分18秒

特許申請中だった「V屋根」の特許を断念して本日から公開する事にしました。此れは従来の山形屋根とは逆に、V
型にする事で雨水を保水するものです。屋内が涼しくなりますからクーラーがなくてもOK。更に其の水は水道になりま
す。

蒸留水ですから何よりフレッシュです。お風呂にすれば実に爽快。

京都議定書で約束したものの地球温暖化はストップ出来そうもない。肝心の米中が無関心ですし、日本も削減では
なく増加に転じてしまった。従って此れから水飢饉の時代に突入する。政府に頼らず自分で対処するには「V屋根」しか
有りません。どうぞご自由に試行錯誤して見て下さい。きっと満足されるでしょう。




7. V屋根のモデル設計


1.屋根の面積
 (V屋根の平面図)
            V屋根の面積     a........10m×10m=100u(30.3坪)

           ↑       
 
              10m 

            ↓
                      
                                         
 ← 10m →  
 
            建物の敷地面積   
                         b.........9.5m×9.5m=90.25u

2.容量(保水量)
            V屋根の深さは........25cm
            V屋根の容量c
                     0.25m×a=25m.u(立方メートル)になるとは言え、
 ← 9.5m →          方形ではなくてV形のために 
                         c......25mu×1/2=12.5m.u(立方メートル) 
 
                                              となります。

3.平均荷重
              従って建物に対する満水時の水の平均荷重は
              V屋根の平均荷重 
                         d.........c/b
                           =12.5m.u/90.25u=138.5kg/u

              即ち、1メートル四方の上に大人2人が乗ったくらいの重さであり、
              陸屋根の場合よりも軽くなります。
            



8. 提 言 歴(データ・ベースへ)

石油ショック後に省資源運動推進団体として「活富展」を創設し、マスコミでもこの展示場がしばしば報道され、府の行
監からも行革モデル事業として公表・推薦された。以後13年間、民間による同運動の活動拠点としての実績がある。
今回は「V屋根」について、以下のように提言をして来たが、今の所、殆どが無誠意・無回答である。

2003/4/3     愛知万博「地球博」催事募集事務局へ・・・・・・其の後、不採用の回答あり。

2003/4/ 7 FAX 03−3593−7195  環境省総合環境政策局・環境技術室 へ「平成15年度」、「環境技術実証モ
デル事業」における実証対象技術分野に関するアンケート

2003/5/13   06-6341-5984 淀川水系流域委員会へ・・・・・「これからの琵琶湖と川とダムを考える若者討論会」につ
いて発言文。
2003/5/        この頃、長野県土木部へ提言。

2003/6/29   FAX 06-6937-3232 NHK大阪放送局環境メッセージ係 へ ・・・・・・・・「地球だい好き」環境新時
代についての提言。

2003/ 6/      この頃、大阪府の温暖化防止・屋上緑化について、提言。
2003/11/3     愛知万博「地球博」催事募集事務局へ「参加申請書」・・・・・・落選。

2004/1/21     防衛庁・自衛隊の「イラク派遣」へのご意見箱へV屋根提言。
2004/ 4         国土交通省・香川県、及び水資源グループへ提言。

2004/ 4         この頃、環境省へ問い合わせ・・・・無回答。
2004/ 4/19     厚生労働省へ提言。


09/9/9日、民社党へ「25%削減案についてV屋根、及び半地下室案」を提言。
09/9/29日、財務省へ「ダム中止に代わる保水屋根の推奨案」として提言。















次は ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ●○◎□◇■◆△▽▲▼☆★
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